2007年12月11日 (火)

エレベータ・ブリーフィング

『エレベータ・ブリーフィング』をご存知でしょうか。これは、忙しい上司といっしょにエレベータに乗り込み到着するまでの間に短時間で説明する交渉スキルです。持ち時間はせいぜい30秒程度。起承転結のスタイルで経緯を長々と説明していると、最後の『結』までいくことができません。短い時間で説明し承認を得るためには結論から入る必要があります。次に上司の反応をみて根拠を付け加えていくのです。

2007年11月25日 (日)

残業しないための工夫

カタログハウス(東京)新商品開発部次長の吉川美樹さん(40)は、通信販売雑誌「通販生活」で、これまでに386点の商品を生み出し、2001年から6年連続売り上げトップという実力派だ。だが、仕事は午前9時半~午後5時半と、定時での出退社が基本。朝は1時間ほど早出することもあるが、子育て中なので夕方以降は残業しない。一分一秒が惜しいので、今やるべきことから取り掛かる。「取引先との商談や書類の作成などはすべて午前中。午前といっても正午までという区切り方はせず、全部片づくまで昼休みはとりません」また、「何日まで」と言われた仕事は、自分の中でその3日前を締め切りに設定して対処する。こうした早め、早めの処理で、定時退社でも、将来の商品開発に向ける時間が確保できるという。

ソフト開発会社のソフトブレーン(東京)は、昨年から社をあげて残業減らしに取り組んでいる。同社商品の顧客対応を行う部署で働く成田雅美さん(25)は、定時退社を心がけるため、仕事に優先順位をつけている。出社してまずメールをチェック。「10~20分で、早く対処すべき内容順に『1番……』『2番……』と番号をつけ、メモ帳に書き出します」と話す。突発的な仕事が入っても、それを済ませれば引き続き優先順位通りの仕事に戻れるという。

◆定時に帰るための仕事術(松本さんの話から)

  • 仕事は午前に集中
    疲労の少ない朝は集中力が高いので、その間で一気に片付ける
  • 前倒しで進める
    先手必勝。締め切りの前日に仕事を仕上げれば評価もアップする
  • 退社前に翌日の仕込みを
    きりのいいところで終わらず、もう少し先まで仕事を進めておくと、翌日が楽
  • 週1度から始める
    段階を踏んで定時退社の日を増やす。大変ならその日は早く出社するなどの工夫を

2007年11月16日 (金)

スロートレーニング

筋肉を強く大きくするには、筋肉に肥大の必要性を感じさせる「刺激」が必要になります。その刺激とは、「物理的ストレス」と「化学的ストレス」。【スロートレーニング】は、そのうちの化学的ストレスを筋肉に効率的に与えられます。

そのポイントは、ゆっくりと動作し筋肉を緊張させ続けることで、全身に酸素を運ぶ血流を制限すること。これによって筋肉への酸素の供給が不足して、無酸素で働く「速筋」が運動に使われ、激しい運動をしたときと同じように筋肉に代謝物である乳酸をためることができる。

こうして筋肉は、たまった乳酸の濃度を下げるために、周囲の水分を吸収してパンパンに張ってくる「パンプアップ」という状態になります。これは日常生活では起こらない化学的に過酷な状態なので、筋肉を肥大させる有効な化学的ストレスとなります。

この現象は普通、激しいトレーニングで起こりますが、これを比較的軽い負荷で手軽に達成できるのが「スロー」の最大のメリットです。

2007年11月13日 (火)

逃げたいと思った時点で交渉に負ける

「逃げたい」と思った時点で、交渉に負ける

 交渉にあたっては、何よりも心構えが大事。決してあきらめないという強い心構えで臨むべきだ。

 交渉は知力を使った戦いだ。戦いにおいてはファイティングポーズをとり続けるのが原則。及び腰になれば相手は攻め込んでくる。戦う姿勢を示し続けないと、相手から攻め込まれる。

 攻め込まれたまま、相手の要求を受け入れるわけにはいかない。かといって攻めに転じることもできない。結局、ずるずると引き下がるだけの守りの交渉が続く。

“手強い相手”と思わせるか

 交渉中はお互い不安を抱えている。あなたが不安を感じているときは、相手も不安を感じているものだ。そんなとき、あなたは、不安を抱えていることをおくびにも出してはいけない。堂々と振る舞う。戦う姿勢を示していれば、早期に自分の望む条件で合意に至ることも可能になる。大きな成果を得ることも可能になるのだ。

 相手と面と向かって交渉しあうのはガッツがいる。とくに日本人は激論を戦わせるのが苦手だ。激論を戦わせると、相手との関係が気まずくなると思ってしまう

 以前、日系企業のアメリカ子会社の日本人社員が、アメリカ人の部下をうまくコントロールできていないケースがあった。

 アメリカ人社員は、「日系の会社では、よほどのことがないと解雇されない」とタカをくくっている様子。日本人社員は、部下の営業成績が低下した理由を追及したいのに、できない。それを面と向かって指摘してしまうと、アメリカ人社員が機嫌を損ねるのではないかと心配しているのだ。

気まずくなっても
主張はハッキリ伝える

 アメリカ人社員は、日本人の上司が営業成績に不満を持っているのは感じている。でも、それを言わせない。今の営業成績でよいと言わせたい。したがって、営業成績の低下について追及されるのは不愉快だ、という雰囲気をかもし出している。

 日本人の社員は、その雰囲気ゆえに、結局、面と向かっては、そのアメリカ人社員に満足しているようなことだけを言うことになる。気まずい雰囲気を避け、議論を戦わせることができないのだ。

「逃げたい」と思った時点で、交渉に負ける

「別に気まずくたって関係ない。わが社の利益を優先させるべき」と言い聞かせよう。

 そして自分の主張をハッキリと伝えよう。以心伝心、言わなくても伝わる、と考えるのは間違い。こちらがハッキリと主張しなくても、下手に出れば、相手が譲歩をもって応じてくれると思うのはお人好し。タフな交渉相手は、あなたが気まずい雰囲気を苦手とする人だとわかっても、意に介さない。むしろ、わざとそういった雰囲気をかもし出すかもしれないのだ。

 精神的にタフな人は、交渉が決裂したままでも、その相手と対峙していることを苦としない。たとえば、激しくぶつかる交渉の相手とニコニコしながら夕食をともにすることも平気なのだ。

 その夕食の席でも、交渉が有利に進むよう、会話の端々でプレッシャーを与えてくる。それに安易に屈してはダメ。攻めてくる相手には、こちらも腹をくくって、堂々と言うべきことは言うようにしよう。

どんな交渉相手も
決してナメてはいけない

 たとえば年齢。いままで日本人の間では、ビジネスの場において、まだまだ年功序列的な考え方が根強かった。したがって、交渉相手が自分より年下だと、何となく偉そうな態度で臨んでしまうことがある。

 しかしアメリカでは年齢は関係ない。ビジネスの場では、若い人が年上の人を立てるということはあまりない。年上の人も、若い人が自分を立ててくれなくても、何とも思わない。あくまで実力主義なのだ。

 日本でもそうなりつつある。誤解を避けるために書き加えるが、アメリカ人が人生の先輩を敬わないと言っているわけではない。もちろん年上の人を敬うし、大事にする。ただビジネスの場で、「年上だから偉い」ということはないのだ。

http://diamond.jp/series/negotiation/10006/

2007年11月 8日 (木)

社会実験

海外では政策立案に先立って、社会実験を実施し、政策効果を客観的に測定する手法が根付いている。日本で普及していないのは、政府は間違いを犯さないという前提に立っているからだ。よりよい政策が選択できるよう手助けするためにも、日本でも社会実験を導入を拡大すべきだろう。

http://netplus.nikkei.co.jp/nikkei/econotre/eco070509_13.html

論理力と説得力は違う

説得力とは、論理力と似て非なるものである。

 だからディベート形式の討論トレーニングで、いくら論理力を鍛えても、説得力とは結び付かない。それどころか、むしろ邪魔になる。

説得力は論理能力の高さに非ず!

 私は論理力のあるほうだと自負しているが、この能力のために説得に失敗したことのほうが多い。

「あなたの言っていることがいかに筋違いか、私がこれから証明しましょう」などとやり合って、うまくいったためしがないのである。議論で勝ったところで、なんの解決にもならない。特に夫婦間ではそうだ。

 これが米国人同士であれば違うのだろう。ディベートで侃々諤々やり合っても後腐れのない風土があるからだ。だが、ここは日本。

 完膚なきまでに言い負かされた後で、「オレの負けだ。お前の言うとおりだった。これからはなんでも協力しよう」という精神風土ではない。

 論理は現実を動かす力にはなりにくいのである。

 それに、ディベート形式のトレーニングばかり積むと、相手の発言の本質をとらえる努力をせずに、あら探しばかりするようになる。また、ディベートでは往々にして、立場を変えていかようにでも議論できることを求める。しかし、自分の価値基準を離れて論理構成をするという習慣を身につけるのは決して好ましくない。

説得力が必要とされるケースとは、自分と相手の価値基準が異なるときである。このとき論理力に頼ると、双方の価値基準の対決のようになってしまい、相手を否定することで自分を認めさせる構図になる。

 そうではなく、説得とは相手の基準に、もう一つこちらの基準を加えてもらうことと考えるべきだろう。一方的に自分を認めさせるのではなく、自分も相手の価値基準を認めており、自分の主張はあなたの価値基準を壊すことにはならないということを折に触れ伝え続ける。そのうえで、自分が得意としている価値基準を相手にも持ってもらう。それが“ウィン―ウィン”の関係だ。

「相談を持ちかける技術」が
説得力を鍛える

 要するに、説得力とは「コミュニケーション力」なのである。コミュニケーションとは、情報を単に伝達することではない。「意味」や「感情」をやり取りする行為である。いわゆる“できるヤツ”“魅力的なヤツ”の、人との接し方をよく観察するといい。相手とただ情報交換するのではなく、感情面での共感を培い、その信頼関係を武器にしていることがわかる。

 その意味でも、自己アピールのみに満ちた説得は、決して功を奏さない。むしろ「どういう事情で自分は困っているのか」という、“相談”のかたちを借りた説得のテクニックが重要だ。

 私は、コミュニケーション学の講義やビジネスセミナーで「相談を持ちかける」トレーニングを必ず行なっている。

 上手に相談を持ちかけるというのは、かなり高度なコミュニケーション術だ。能力の高い人ほど、すべて自力でやり「どんなもんだ」と自慢したがる。だが、いくら結果が良好でも、周りにとっては寝耳に水で、「独走して勝手にやりやがって」と悪く言われるものだ。また、プロ意識の高い人ほど、困っているところを見せられないという心理が働き、誰にも相談できないという事態に陥る。

齋藤孝が伝授する「説得力」の極意

 じつは「相談を持ちかける」というのは「相談に乗る」よりずっと難しい。ある程度の経験さえあれば、相談に答えるのは簡単だ。しかし、相談を持ちかけるという技術は、歳を追うほどに下手になる。若い頃はうまい下手以前に、いつも相談を持ちかけてばかりである。ところが30~40代になると心も体も固くなり、特に若い人に対して上手に相談を持ちかけられなくなる。

 つい見逃しがちだが、業務を遂行するうえで、上司から部下への説得はかなり重要である。若い部下に対しては命令すればすむというわけではない。心の底から納得してくれれば、それがモチベーションになり、仕事の質につながっていくものだ。また、自分の弱点や今の状況を上手に相手に提供できる人は、上司、部下、お客に対して、同情を買うかたちで“共犯関係”になれる。つまり、「この問題を聞いたからには自分としては助けなければ」と相手を巻き込むことができる。このように相談と説得力には密接な関係がある。

 ただし、本当に大変な問題をあからさまに相談されると相手も困る。

「そんなことをいきなりオレに言われても無理だよ」と。だからこそ、なぜ私があなたの目の前に来ることになったのか、経緯と状況説明を簡略にしつつ、AかBかの判断で悩んでいるといった、具体的でポイントを絞った持ちかけが必要だ。相談するときは、これまでの経緯といった“文脈”を説明しなければならない。

「文脈力」を高めるには
図式化が効果的だ

 コミュニケーションに「文脈力」が重要なのは言うまでもない。文脈力とは、自分の発言に脈絡と一貫性があるか、相手と噛み合っているかという、文脈を的確につかまえる能力のことだ。

 相手を説得するというのは文脈を共有することでもある。文脈が共有されると相互理解の基盤ができる。そうすると、少なくとも「ルール上はダメだが、気持ちはわかる」とか「評価はできないが、そうなってしまった経緯はわかる」といった譲歩を引き出すことができる。とりわけ、クレーム処理の際には効果絶大だ。

相手と共通の土俵をつくる技術としては、相手とのあいだに紙を置いて、図化しながら話す「マッピング・コミュニケーション」をお勧めしたい。

 これは、私が10代からやっていたテクニックだ。

 ただ話しているだけだと、言葉=思考は宙に舞う。だから思考の過程を地図のように紙に書き留める。こうすると、同じ話を繰り返さないし、感情面での行き違いもかなり克服できる。相手の顔を正面に見ながら、言葉だけで議論すると人格の戦いになってしまうが、90度のポジションに座り紙の上で議論すると、チームとして共に戦ったという関係になれる。

 また、文脈力を鍛えるという点では、「質問力」も重要である。相手の話の文脈を理解し、自分の文脈とクロスさせ、話を活性化させていくのが「質問」である。質問を聞けば、相手の理解度も見えてくる。逆に相手の質問に答える「コメント力」とともに、これを鍛えることが説得力ある話し方の近道でもある。

説得力の裏づけは
確かなビジョンとデータだ!

 さて、1対1の議論のほかに説得力が必要とされる場面として「自分のプロジェクトや企画に対し、相手をその気にさせる」というケースもある。新しい画期的な企画を思いつき、それを世に出していこうと考えたとき、周りの人を説得し、巻き込むことができるか否かは重要な問題である。

 2004年、明治大学に「情報コミュニケーション学部」という学部が新設されたが、当初は他の名前が有力候補だった。その名前を聞いたとき、私はそのオヤジ臭いネーミングセンスに閉口し、知り合いの女子高教師に頼んで、勝手に女子高でアンケートを取ってみた。そうすると、案の定“受
け”が悪い。「そんな名前では、受験生である女子高生は反応しない。その点、情報コミュニケーション学部なら受験生が増えそうだ」と、数字を基に説明した。

ここで大事なのは、自分でデータを集めたというところだ。

 説得力を、その場の言葉のうまさだけでとらえるのは現実的ではない。相手も社会人なら、言葉のうまさだけでだまされるはずがない。ならば、実績を見せるべきなのだ。ミニチュア版でいいから試行してみる。ただし、そのときは身銭を切ること。「自費で、そこまでやっちゃったの」ということが説得力につながる。

 説得力に欠かせないのは、きちんとしたビジョンと準備である。

 私が“スーパー小学校”の設立構想を語ると、特に企業経営者などには受けがいい。その背景には、私が実際に1年生から6年生まで300人以上の小学生を、私塾で教えているという現実がある。机上の教育理論だけで「ちょっとやってみたいんだよね」と言っている、ただの大学教授ではないのである。本当にやりたいことの準備版を、すでに行動に移していることが説得力になるのだと思う。

 その点では、話すときの印象も大事だ。当人が自信と希望に溢れ、太陽のように輝いていないと説得力はない。また、その計画に酔っているのではなく、情報分析はできていて、ロマンで動いているという姿勢を見せなければならない。ロマンというのは“夢見がち”という意味ではなく、私利私欲で動いているのではないという意味だ。新しいものを世に出し、この世の中を変えたい、会社を活性化したいという、パブリックな志で動いている人には協力したくなる。

 そのためには当人がワクワクしていないとダメ。私がCMで肩胛骨をぐるぐる回しているのは、なにかが自分の中にわき上がっているという意味。噴水や温泉、石油がわき出ているイメージ。

 こういう動きを常にやっていると、どんどん力がわいてくるのである。

http://diamond.jp/feature/persuation_dw/10001/?page=5

2007年11月 7日 (水)

資産運用に自分の言葉は負担になる

資産運用に自分の言葉は負担になる

 もう20年以上前になるが、外国為替専門銀行だった東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)で、一つ感心していたことがある。

それは、メディアでの為替相場の分析や予想にチーフディーラー(ディーリングの責任者)を登場させずに、調査部長にコメントさせていたことだ。

 さすがに相場に理解があると思って見ていた。

 円安であっても円高であっても、なんらかの相場観を口にすると、どうしても自分の言葉にこだわりが生まれる。まして、メディアに載るとなおさらだ。

 自分で意識しないつもりでも、他人から話しかけられることがある。当たりはずれが気になるのも余計なのだが、それ以上に他人に自分の言葉を晒したことで、過去の意見との「なんらかの一貫性」を意識していなければならないのが負担だ。たとえば、少し前に円安を予想していて、現在は円高を予想するとした場合に、何が変わったからそうなったのか、前と後を一貫して正当化する理由を考えなければならないことがその後の思考を制約する。

 為替のディーリングであっても株式の運用のようなもう少しゆったりした仕事であっても、自分の意見を絶えず多角的に疑ってチェックしなければならないし、間違いや見落としを発見したと思った場合には、すばやく新しい意見を組み立てなければならないが、その邪魔になるのだ(その場合、すぐに売り買いをするのがいいとは限らないが)。

 言葉の負担は、予想ばかりでなく結果の「言い訳」にもついて回る。

 運用結果の顧客や上司への説明は、プロの運用者であれば常に考えておかなければならないことだが、この潜在的な負担感は、説明しにくい運用行動を避ける方向への「重力」として働く。

資産運用に自分の言葉は負担になる

 しかし、困ったことに、説明しやすそうに思える運用行動は、誰にとってもわかりやすいから、すでに現在の相場に反映されている可能性が大きいし、有利・不利でいうと若干不利だろう。運用アイディアの金鉱脈は「他人はなかなか納得してくれないけれども、視点を変えると合理的かもしれない」というあたりにあることが多いので、他人に対する自分の言葉への責任感は邪魔になる。

 たぶん純粋に運用のことだけを考えると、予想も語らず、結果の説明もしない、というのがいちばんいいのだろうが、残念ながら年金運用でも投資信託でも運用者はなにも語らないわけにはいかない。

 もともと年金運用は、運用成績はともかくとして、計画と行動と結果を一貫して説明できなければならないという制約の下で運用する。顧客である年金基金も常に加入者への説明を必要としているから、これは仕方がない。

 投資信託では、かつてはファンドマネジャーがほぼ黙っていられたのだが、近年は、販売会社向けにあれやこれやと能書きを語らなければならない。いかに運用するかよりも、いかにマーケティングするかのほうがビジネス的には重要なので、文句を言えない。

 一方、個人の投資では、誰にも、なにも言わずにいていいはずなのだが、現実はどうだろうか。対面取引の証券会社で取引する場合、担当者をまったく意識しないですむだろうか。自慢したり、言い訳したりということが、多少はあるのではないだろうか。この点は、他人を意識せずにすむネット取引がいい。セールス担当者以上に家族が鬼門かもしれないし、投資が趣味の友人も邪魔かもしれない。

 アマチュア投資家は孤独が許される。これを生かさない手はないと思うが、どうだろうか。

https://app.f.cocolog-nifty.com/t/app/weblog/post?blog_id=492561

分散投資は初心者向けだ

バフェットは、バークシャーの「株主への手紙」でも、たびたび集中投資について書いています。一例として、1987年の手紙を引用してみましょう。

「私たちの方針は集中投資です。事業や株価について確信が持てないときに、あれこれ少しずつ買うことはしないように努めています。ある事業がとても魅力的だと確信したときは、買う意味があるといえるだけの大きな投資をすることが正しいと考えています」

 また、バークシャーの副会長を務めているチャーリー・マンガーは、2001年の株主総会で「アメリカで、わずか3社の優れた会社に自分の財産のほぼ全額を長期的に投じた人は、間違いなく大金持ちになっています」と話しています。

 実際、マンガーは25億ドルも投資しているのに、銘柄数はわずか7銘柄です。確信が持てないものや間違っているものを100銘柄持つよりも、数銘柄だけでもピッタリと正しいほうがよいと考えているのです。

分散投資は初級者向けの考え方?

 これまでの説明を読んで、疑問を持たれた方も多いでしょう。「銘柄を絞り込む集中投資よりも、多くの銘柄に分ける分散投資のほうがリスクが少ないのではないか」と考える人は少なくありません。

 誤解のないように付け加えると、バフェットは分散投資を否定しているわけではありません。「分散投資は無知に対する保護として役に立ちます」と話しています。「もしマーケットと比べて悪くならないようにと願うなら、すべての株を持てばいいのです。別に悪いことではありません。それどころか、会社をどのように分析したらよいかわからない人にとっては、まったく健全なアプローチです」。

 もしあなたが、株式市場の平均と同じくらいのパフォーマンスを望んでいるなら、手軽に分散投資ができるインデックス・ファンドを持つという方法があります。これは投資信託の1つですが、日経平均株価などの株価指数(インデックス)と同じような値動きをするように、さまざまな株式を広く組み入れた商品です。

分散投資は初級者向けの考え方?

『株で富を築くバフェットの法則』の著者ロバート・G・ハグストロームの調査によると、インデックス・ファンドで250銘柄を組み入れれば、市場平均のパフォーマンスから上下に外れる確率はわずか3%にすぎません。一方、15銘柄に絞った場合は、上下に外れる確率は25%になります。これは、銘柄を絞ると収益がマイナスになる可能性がある一方で、うまくいった場合のプラスも大きいことを表しています。

 そのため、市場の平均よりも高いパフォーマンスを上げたいなら、安易に分散させるのはよくありません。たくさんの銘柄のうちの1つが素晴らしい成績を上げても、全体の価値は少ししか上がらないからです。一方、集中投資で銘柄を絞り込めば、投資対象の会社をじっくり研究することもできますから、優れた会社を見つける確率も高くなります。

銘柄を絞れば絞るほど真剣になれる

 もしあなたが高いお金を払ってサッカーのチケットを買ったのに、当日体調が悪くなったらどうしますか。ほとんどの人はなんとかして試合を観に行こうとします。しかし、チケットを無料で手に入れた場合は、あきらめる人のほうが多いかもしれません。マネー心理学では、人間の言動はかかったコストによって左右されるといいます。

 株式投資も同じです。コストが少なければ深く考えずに投資をし、損をしても気になりません。しかし、100万円、1000万円と金額が上がるにつれて、本当に投資する価値があるのか、どういう商品なのかを吟味するようになります。バフェットも次のように話しています。

「パートナーシップを運営していた頃に、大口の投資と小口の投資でどちらの利回りが高いかを調べたことがあります。すると、大口の投資は小口の投資よりもつねに高い利回りを上げていたのです。

 これは、金額が大きくなればなるほど、決断までの調査が詳しく行なわれるためで、出資者からの批判も乗り越えなければならないからです。金額が小さいと、そうした作業はおざなりになる恐れがあります。『パーティで小耳にはさんだので、200株買ってみたんだ』という話をよく聞きますが、小口の投資はたいした理由もなく行なわれるものです」

 集中投資で大きな金額を投資することによって真剣みが増し、それが成功へとつながっていくのです。

http://diamond.jp/series/buffett/10006/?page=3

2007年11月 6日 (火)

まず8000時間稽古をしたら

10年以上前の支店次長職の時、4月1日の最初の仕事は毎年決まっていた。本店で入社式を終えた新入職員を支店まで引率して帰るのだ。途中でホテルの喫茶店で軽い顔合わせをする。ある年の女性5人の中に、短大を卒業したKさんがいた。少しおどおどした様子で、うつむいて話し、正直言って“ちゃんと勤まるかな”と心配になった。彼女は、支店からかなり離れた営業所に配属が決まっていた。

 それから3年。私がその営業所に出向くと、窓口で男性客が「納得できない」と声を上げて怒りだした。応対に出たKさんは、相手の感情を受け止めながら、きちんと事務の説明をして、最後は笑顔で男性客の納得を得た。周りは当たり前の様子だったが、私だけが彼女の成長ぶりに感激していた。

 この「3年間」に私は非常に興味を持っている。比較的大きな組織のビジネスマンから転身した方々の話を聞くと「3年で一つのメドがついた」と話す人が圧倒的に多い。1~2年や5年という話は出ない。また比較的転勤の多い金融業界でもひとつの職場にいるメドを3年としている会社は多い。

 落語家の故桂枝雀師匠は、弟子に「まず8000時間稽古をしたら」と話した。1日8時間とすれば、ほぼ3年である。「石の上にも3年」には深いものがあると、今あらためて感じている。学生から社会人への切り替えにも、この程度の時間が必要だと思う。

 私自身の経験で言えば、新入職員として支店で3年半過ごした。1年目は、事務を覚え、仕事の全体像を把握するだけで精一杯だった。ところが4年目になると、自分でかなり仕事を回すことができた。先に挙げたKさんも同様だと思う。勉強して身につける知識だけではなく、組織にいること自体も力になる。会社は理性と論理で成立しているように見えるが、実際は多くの不合理なものを抱えており、それは時間をかけて感じとらないと理解できないものだからだ。

 組織で働くことは、どんなビジネススクールや資格学校よりも価値がある。特に若い時はそうだ。先輩から納得できない指示を受けたり、自分の存在を否定されることもあるだろう。でも、それも間違いなく社会の一コマである。その中で、働くことの意味を見出していくことが、大人になるということなのではないか。

 娘の裕美に「新入社員の時に会社から受け取るのは、給料ではなくて、仕事の経験、知識、人との付き合い方だ。これらが得られない会社は、入社には値しないとお父さんは思う」と話したが、裕美の反応は悪くはなかった。少し安心した。

http://diamond.jp/series/jobhunt/10003/?page=2

メモの極意

メモの極意を1つ明かしましょうか。就寝前のメモ書きは必ず見直すことです。人は夜になると、どうもロマンチックになるようでして、翌朝にメモを読み返すとトンデモなく恥ずかしいことが書いてあったりする。朝読んでも残せるものだけ覚えておけば、間違いありません。(敬称略)

http://diamond.jp/feature/work_dw2/1/?page=3

«早寝早起きの効用