健康

2007年11月16日 (金)

スロートレーニング

筋肉を強く大きくするには、筋肉に肥大の必要性を感じさせる「刺激」が必要になります。その刺激とは、「物理的ストレス」と「化学的ストレス」。【スロートレーニング】は、そのうちの化学的ストレスを筋肉に効率的に与えられます。

そのポイントは、ゆっくりと動作し筋肉を緊張させ続けることで、全身に酸素を運ぶ血流を制限すること。これによって筋肉への酸素の供給が不足して、無酸素で働く「速筋」が運動に使われ、激しい運動をしたときと同じように筋肉に代謝物である乳酸をためることができる。

こうして筋肉は、たまった乳酸の濃度を下げるために、周囲の水分を吸収してパンパンに張ってくる「パンプアップ」という状態になります。これは日常生活では起こらない化学的に過酷な状態なので、筋肉を肥大させる有効な化学的ストレスとなります。

この現象は普通、激しいトレーニングで起こりますが、これを比較的軽い負荷で手軽に達成できるのが「スロー」の最大のメリットです。

2007年10月21日 (日)

キャベツダイエット

食前キャベツダイエットをご存じか? アントニオ猪木が糖尿病を克服したとして話題になったダイエット法だが、ある医師が3カ月で27キロ減量に成功したことで、改めて注目されているのだ。その医師である名古屋大学医学部付属病院循環器内科・簗瀬正伸氏がこう言う。
「昨年10月1日から12月31日までチャレンジし、体重は96・6キログラム→69・6キロ、体脂肪は43%→23%、ウエストは119センチ→86センチになりました。しわや緩みもなく、今は63キロ台まで落ちました。リバウンドもありません」
 学生時代の簗瀬氏の体重は65キロ。大学卒業後、過食と運動不足で糖尿病寸前となり、高血圧の薬が手放せなくなった。
「心臓病の患者さんに食事のアドバイスをしても、“先生がやせなきゃ説得力ないよ”と言われ、一念発起。ダイエットを始めましたが、すべて失敗しました。ダイエット食はカネがかかるし、黒酢ドリンクは飲みやすいよう甘いものを入れ逆効果でした。最後にたどり着いたのが、この方法だったのです」

 やり方は簡単だ。食事前にキャベツ6分の1個分を5センチ角に切り、10分以上かけて食べるだけ。満腹感を得られるので、その後の食事量が少なくなるという。寒天ダイエットと同じ理屈だが、キャベツにはビタミンCや食物繊維が豊富だから肌のつやも良くなり、きれいにやせられるという。問題はどうやって飽きずにキャベツを食べ続けるかだ。
「正直、10日もするとうんざりしてきます。そこで、和風、中華風、ゴマ入りなどのノンオイルドレッシングや、焼き鳥屋風ソースで風味を変えました。また、プチトマトやニンジン、キュウリをまぜたり、煮てコンソメ風のスープにしたり、電子レンジでチンしてしんなりさせるなど目先を変えたりもしました」
 もちろん食事の量も減らした。小松菜、ホウレンソウなどの青物野菜は自由に食べるかわりに、牛乳は1日の摂取量を200cc、卵は1個、魚は刺し身5切れ、肉は薄切り6枚、豆腐は半丁、果物は2個に抑え、ご飯は毎食茶碗3分の2程度にした。
「砂糖なしならコーヒー、紅茶はOK。付き合いでビール(500ミリリットル)を飲んだ時はご飯を抜きました。やせるための運動はしませんでした」
 簗瀬氏が3カ月のダイエットで使ったお金は、半玉キャベツ90個分を含め1万円程度。あなたも試してみる?

2007年10月20日 (土)

「週末断食」で疲れた心と体をリセット

週末断食とは、土曜、日曜などの休日に、半日あるいは1日だけ食事を抜く断食法。例えば、土曜の朝・昼の2食を抜き、野菜ジュースや豆乳だけで過ごす「半日断食」や、土曜の朝・昼・夜の3食を抜く「1日断食」などがある。
初めての人は、たった1日の断食でもかなりきつい。脱力感や頭痛などに襲われることもあるというので、最初は半日断食から始めた方がいいだろう。前日は普通に食事をしてよいが、「明日は断食だから」と食べ過ぎるのは禁物。断食が余計につらくなるし、断食の効果も表れにくいので、なるべく腹八分目にする。アルコールも控える。
朝食と昼食を抜く半日断食でも、最初はそれなりにつらいので、空腹感を和らげるために、野菜ジュースなどを1杯ずつ飲むようにすれば糖分も補える。食事を抜くと水分が不足し、脱水の恐れがあるので、夕食前までに700mL以上の水やお茶を飲むことも必要だ。
現代は、1日3食好きなものを365日食べている飽食の時代。週末断食のメリットは、過食や飲酒、ストレスなどで酷使され、慢性的な疲労状態にあった腸や内臓にひとときの休息を与えること、そして日ごろの飽食で鈍った味覚や嗅覚を立ち直らせることにある。
こうした断食の効果を維持するために、もっとも大切なのは断食後の食事だ。断食明けの最初の食事(復食と呼ぶ)は薄味にし、ゆっくりと時間をかけて、少量から食べ始めよう。これにより、食のありがたみを感じることができる。もし、一気に食べてしまうと、感動はすぐに薄れてしまうし、せっかく鋭くなった感性も逆戻りしてしまう。

http://www.nikkeibp.co.jp/archives/381/381412.html


2007年10月19日 (金)

利権としての健康診断

 日経新聞(2005.5.12)「長寿ニッポン・・からだ異変(下)」の冒頭に二つのデータが載っています。

 データ1:「2003年に定期健康診断を受けた約1180万人のうち、何らかの異常を指摘されたのは47.3%。1990年の23.6%から増え続け、10年余りで倍増した」。(この数字は、厚生労働省の用語で「有所見率」と言うらしい)。

 データ2:「食生活や運動などに目標値を設けて、生活習慣病の予防を目指す厚生労働省の健康日本21プロジェクトは、昨年10月時点で、53項目のうち4割近い20項目で悪化した」。

 記事では「年々健康が蝕まれている」ことを、このデータで示そうとしているのですが、「本当にそうなのかなあ」と思います。(記事の趣旨は「治療より予防」ということで大賛成です)。

 なおこの記事の「定期健康診断」のデータは、厚生労働省(労働基準局)の発表のようですから、企業における健康診断のデータと考えられます。

 昔の人間ドックというのは、富裕層の「徹底した健康診断」のために生まれた、「治療のためではない検査」だったのですが、80年代後半の成人病検診の「義務化」から、大企業の「検診代行業」(健康保険組合が費用を負担する)として病院に併設されるようになり、「より受診に誘導しようとする意図を持つ検査機関」になりました。(健診専門のクリニックもありますが、特定の病院と提携している場合が多い)。また中小企業では、人間ドックより簡便な「総合健診制度(旧自動化健診制度)」を利用しています。

 少し脱線しますが、この総合健診制度は、「日本総合健診医学会」からの認定を受けた病院が、企業の健診を請け負うという制度ですから、人間ドックと同様に、「学会、病院、健保組合(企業)がからんだ利権組織」の上に成り立っているのです。(日本総合健診医学会は、2003年4月に、独禁法容疑で公正取引委員会の調査を受けました)。

 それにしても、「何らかの異常を指摘された人が50%近くもいる・・・二人に一人が病人」ということは、どう考えても「異常」です。そこで「異常な有所見率」を示す、このデータの「裏」を考えてみましょう。

 早期受診を薦める手段として、
別項に書いた「コレステロール値」、「血圧」、「透析に入るべき基準値」など、「正常値」を意図的に低く設定する方法のほか、「検査項目を増やす」、「より高感度な検査項目を導入する」等が、「病気のより早期の発見を目指す」という美名のもとに、画策されているのではないでしょうか。

 その最たるものに「脳ドック」があります。特定の検査以外にあまり使い道がない、1台数億円という高価なMR(磁気共鳴)装置の「機器購入費の償却手段」を思いつき、さらにその検査名、「脳ドック」を考えた人の「頭の良さ」に感服します。

 脳ドックでは、この高価なMR装置を使ってMRI(磁力線による断層撮影)やMRA(磁力線による脳血管撮影)が行われます。MRIによる脳の断層撮影は、無症候性脳梗塞を多数発見し、またMRAによる脳血管撮影は、小さな脳動脈瘤を多数発見しました。ところが前者は、本当の「梗塞」ではなく「脳の小さい血管周囲の浮腫」だということがわかったのですが、患者には「小さい脳梗塞があります、ぼけの予防が必要です」ということで、以前には脳循環改善剤(メーカーが自主的に生産中止)が、現在はアスピリン、抗血小板剤が予防的に投与されるようになりました。(予防効果があるというデータはありません)。

 後者では、発見した「何の症状もない、小さな脳動脈瘤」を危険(手術による死亡率:約1%、手術後の障害発生率:約5%)を冒(おか)してまで手術すべきかが問題となり、最近では、患者に判断を任せるといった「無責任状態」のようです。

 「脳ドック」という検査は、遺伝子診断と同じで、「診断」が「治療や予防」より先に進んでしまった悲劇であり、今まで何の症状もなかった人に、「ぼけになるかもしれない」、「くも膜下出血になるかもしれない」という「恐怖を与えるだけ」という結果になってしまいました。脳を検査して、「安心を得よう」と思ったばかりに、逆に不安を背負い込んでしまったのです。この不安がストレスになり、交感神経緊張状態(顆粒球増加)が続き、
別項に書いたように、多くの病気をも背負い込む危険さえ生まれるのです。要するに「脳ドック」の有用性はなく、病院側の「経営戦略」だけなのです。

 市町村が行う健康診断で「異常なし」だったのに、人間ドックだと「要精密検査項目」がいくつも指摘されます。「もっと精密な健康診断をして欲しい」という要望と、「治療に持ちこもうとする」診療側の「思惑」が一致し、年々検査項目が増え、必然的に「必要性がない高感度の検査項目」も採用されてきました。典型例が
別項に書いたPSA検査(前立腺肥大と前立腺がん特異抗原)ですが、そのほかにもいくつか例を挙げてみましょう。

 肺がん喀痰検査

 「意味がない」と自治体の「がん検診」でも中止になったことでも有名です。

 肝嚢胞(肝シスト)

 人間ドックの「腹部超音波検査」や「CT検査」で頻繁に発見される、肝臓の中にある「袋状の空洞」で、リンパ液が入っていることが多い。(先天的なものがほとんど・・・実は私も持っています)。ほとんどは病気ではなく、「経過観察」だけで良いのですが、こんな名前を突きつけられると、びっくりしてしまいます。

 尿潜血反応試験

 腎臓の異常を見つけるには、本当は尿を遠心分離し赤血球を調べるのですが、試験紙で「高感度かつ簡単に」調べられるようになり、小学校の検診にも使われています。その結果、一つのクラスに数人の陽性が見つかり、再検査が要求されるようになりました。激しい運動などで壊れた、わずかな赤血球を検出してしまうためで、10%から20%の「病気でない病人」を作りだしてしまいます。

 尿タンパク試験

 これも同様で、早朝ジョギングなどでは30%くらいの人が陽性に出ます。生理的タンパク尿で治療の必要はないものです。

 LDH(乳酸脱水素酵素)試験

 心臓、腎臓など色々な細胞に含まれている酵素で、高い値は「細胞が壊れている」ことを意味します。この検査だけが異常値になる方は結構多く、聞きなれない名前のため心配してしまいます。例えば採血の時、何度も注射針を刺されたり、採血した血液を保存する試験管を振動させた時などに起こる「溶血という赤血球の破壊」で高くなるだけなのです。


 かように健康診断には「本当に有効であるか否か」という検討がなされないまま、医療制度として定着してしまった感があります。これは戦後の集団検診により結核が撲滅できたという「幻想」(集団検診、ストレプトマイシン、BCG接種のおかげではなく、衛生状態、栄養状態改善が、「結核撲滅の本当の理由だ」という「衛生学上の有名な事実」)が、原因と言われています。

 もし「あなたは健康診断を受けなさい」、「あなたは受けてはいけません」という「くじ引き」試験を15年も続けたら、「健康診断が有効か否か」が判明するのでしょうが、そんなことは倫理的に出来ませんね。

 健康診断は「明らかに体調が異常の時」や、「病後の回復の指標を得たい時」などに受ければ良いのであって、何の異常も感じない時に、受けるメリットはほとんどありません。多くの先駆的な医師が、「健康診断への疑問」を提唱するようになりました。
フィンランド保険局が、15年の長期にわたり行った、大規模な疫学調査の結論を思い出して下さい。(
別項「フィンランド症候群」)。

 人間ドック、まして脳ドックなどには「近づかないほうが身のため」と思いませんか。「二人に一人は病人である」ということは決してありません。

小食と人間の免疫システム

では一般庶民も「食べたいだけ食べられる」ようになったのは、いつ頃なのでしょうか。欧米と日本では多少違うでしょうが、戦争体験を持つ私の経験から考えると、それは僅か数十年前と言えると思います。

 長々と生物や人類の歴史を書いてきたのは、数百万年という「飢餓の期間」と僅か数十年の「飽食の期間」の対比を考えて欲しいからなのです。これは免疫疾患や成人病が激増してきた、この数十年を考える上で非常に重要なことなのです。

 動物は数千万年にわたる「飢餓の時代」の体験から、「食べ物が手に入ったら食べられるだけ食べておこうという本能」が遺伝子に刷り込まれています。これは動物の食行動を観察すれば理解できます。人類にも数百万年にわたる、この 「刷り込み」が行なわれています。しかし人類から「文明を持った」人間になった時に、さらに言えば「食べたいだけ食べられる」ようになった数十年前に、人間はこの「刷り込みの呪縛」から、「知性」によって開放されなければならなかったのです。

 この障害になったのが、欧米流「プラス」の栄養学です。「何をどれだけ食べなければ健康を維持できない」という「恐怖の」理論です。これが「遺伝子刷り込み本能」をくすぐり、現在の「飽食」の時代を作り、免疫システムをメチャクチャにし、半健康人間を作り上げてしまったのです。

 
別項(これを先に読んで下さい)に書いたように、免疫システムは主戦場である「体内の本格的免疫システム」と、その前線基地である「腸管免疫システム」で構成されています。飽食によってこの「腸管免疫システム」が、まずメチャクチャにされてしまい、さらに前線基地が破綻した結果、主戦場までが「おかしく」なってしまい、さらに重要なことは、免疫システムを支える治癒システムまでもが「機能低下」を起こしてきてしまったのです。

 すなわち免疫システムは、数百万年の間の「飢餓の期間専門」のシステムであり、現在の飽食の時代に適合できるようには進化していないのです。

 そこで提案するのが「マイナス」の栄養学です。「人間の知性によって本能をコントロールし、現在の食べ物の絶体量を減らし、最低限の穀物、栄養素さえ食べていれば、ゴチャゴチャ考えなくても生きて行ける」という「余裕の」理論です。実際、アフリカ、アジアの開発途上国の庶民の食生活と健康状態を見ていると、この理論が「間違っていない」ことが納得できる筈です。たしかに乳幼児死亡率や感染症死亡率は高いのですが(これは衛生観念の問題)、細菌への免疫システムが確立した成人の健康状態は、経済先進国の成人よりはるかに良いと言われています。(私自身ネパールの山岳地帯を旅した時の経験から、それを実感しています。)http://homepage3.nifty.com/jissyoudou/27page.html#mecha